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大隅国曽於郡:宮浦神社

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○再度確認すると、大隅国の延喜式内社は、次の大社1座1社小社4座4社の計5座5社となっている。
  ・桑原郡 鹿児嶋神社(大社:大隅国一宮)
  ・曽於郡 大穴持神社
  ・曽於郡 宮浦神社
  ・曽於郡 韓國宇豆峯神社
  ・馭謨郡 益救神社

○大隅国は、大隅国は和銅6年(713年)に、肝杯郡、囎唹郡、大隅郡、姶羅郡の四郡で創設されている。その後、囎唹郡から桑原郡と菱苅郡が分離し、さらに、多禰国であった熊毛郡と馭謨郡を併合して八郡となった。延喜式が制定されたのは、延長5年(927年)のことだから、桑原郡や馭謨郡が存在するわけである。

○延喜式神名帳は、かなり恣意的に編纂されていると言うしかない。例えば、それは薩摩国で、
  ・頴娃郡 枚聞神社(薩摩国一宮)
  ・出水郡 加紫久利神社
の二社しか案内しないのに対し、日向国では、
  ・児湯郡 都農神社(日向国一宮)
  ・児湯郡 都萬神社
  ・宮埼郡 江田神社
  ・諸県郡 霧島神社
と四社も案内し、それも、児湯郡・宮崎郡・諸県郡と三郡から紹介している。

○そういう意味では、大隅国が桑原郡・曽於郡・馭謨郡と三郡から五社も紹介しているのは、日向国・薩摩国・大隅国の三国のなかではもっとも多い。ただ、その五社が屋久島の益救神社を除けば、すべて大隅国の国府近辺ばかりの神社であることが判る。

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