Quantcast
Channel: 古代文化研究所
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1914

御来迎

$
0
0
○平成も三十年を迎えた。今日は2018年正月3日である。昨年最後のブログに、こう書いている。
   ・これまで6回も普陀山へ参詣し続けているのは、そういう理由からである。当然、日本へ伝来し
   た仏教が何処から日本中へ拡散したかも気になる。その起点となるのが鹿児島県鹿児島郡三島村硫
   黄島である。
  ・硫黄島がどんな島であるか。そういう話を次回はしたい。

○今年最初のブログは、硫黄島の話になるのだが、その前に、折角、お正月を迎えたのであるから、御目出度い話から始めたい。それが御来迎である。一口に御来迎と言っても、その定義は、結構、難しい。インターネット検索では、次のようにある。
      ご‐らいごう〔‐ライガウ〕【御来▽迎】
  1 「来迎」を敬っていう語。
  2 高山の頂上で太陽を背にしたとき、前面の霧に自分の影が大きく映り、その周りに光環が見られる
  現象。阿弥陀仏が光背を負うて来迎するのになぞらえていう。御来光。《季 夏》「雪渓をさきだつ禰
  宜(ねぎ)や―/爽雨」
  3 江戸時代の玩具の名。紙の張り抜きや木・土で作った小さな仏の像を竹筒に納めておき、糸の仕掛
  けで竹筒を下げると、黄色の紙を畳んで作った後光が開き、仏の像が現れるもの。
  4 「御来光(ごらいこう)1」に同じ。
  https://kotobank.jp/word/%E5%BE%A1%E6%9D%A5%E8%BF%8E-505117

○別に、来迎項目も、存在する。
      来迎らいごう
   仏教用語。臨終のとき,仏陀や菩薩が浄土の世界から迎えに来ること。日本では多くの来迎図が
  描かれている。来迎のときの音楽,香,紫雲は平安時代の宮廷貴族の理想を反映している。
  https://kotobank.jp/word/%E6%9D%A5%E8%BF%8E-146700#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89

○くわえて、御来光と言う言葉もある。
      御来光 ゴライコウ
  1 高山の頂上で見る荘厳な日の出。「ご来光を拝む」《季 夏》「―這松(はひまつ)を透き巌を染め
  /蓼汀」
  2 「御来迎(ごらいごう)1・2」に同じ。
  https://kotobank.jp/word/%E5%BE%A1%E6%9D%A5%E5%85%89-505116

○ちなみに、ウィキペディアフリー百科事典には、次のようにある。
      来迎
   来迎(らいごう、浄土教諸宗では、らいこう)とは、仏教において、念仏行者の臨終の際に阿弥陀
  三尊が25人の菩薩と共に白雲に乗ってその死者を迎えに来て極楽に引き取ること。その様子を描いた
  図様は来迎図(らいごうず/らいこうず)という。
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%A5%E8%BF%8E

○おおよそ、常識的な御来迎とは、こういうところではないか。もともとは仏教用語であったのが、現在は、日の出を高山で遥拝する言葉として用いられることが多い。特に日本では富士登山が有名である。

○その富士山で斎き祀られている神様が誰か、ご存じだろうか。富士山の8合目以上は富士山本宮浅間大社の社有地となっているから、富士山本宮浅間大社の御祭神が富士山で斎き祀られている神様と言うことになる。それは木花之佐久夜毘売命と申し上げる。

○しかし、木花之佐久夜毘売命は「古事記」「日本書紀」が記録する日向国の神様なのである。日向国の神様が駿河国に出現することは考えられない。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1914

Trending Articles