○2018年2月4日(日)は、立春であった。そのことについては、以下のブログに書いている。
・書庫「無題」:ブログ『立春』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41275864.html
○偶々、中国の検索エンジン百度の百度百科で立春を引いていたら、次のページがヒットした。
一年之计在于春,立春诗话知多少?
东风带雨逐西风,大地阳和暖气生。今天,我们迎来了二十四节气中的立春。
俗语常说,一年之计在于春。作为二十四节气中的第一个节气,立春与立夏、立秋、立冬一样,
反映着四季的更替,也意味着新的一个轮回已开启。
从体感上来说,眼下各地依旧一派冬日景象,春的和煦还未明显体察到。其实,立春是一个略带转
折色彩的节气,这种转折不是十分明显,但立春后白天渐长,最严寒的时期基本过去,天气开始逐渐
回暖,万物渐次复苏。在南方,早春的气息已扑面而来,在北方,立春,更多只能说是春天的前奏,
春天的序幕还没有真正拉开。
古往今来,人们喜爱春季,认为它是新的生命序曲。历经冬日的蛰伏,万物都将重新焕发生机,一
切美好也将渐次绽放。在文人墨客笔下,立春,是他们吟诵的重要意象。
http://www.xinhuanet.com/politics/2018-02/04/c_129804358.htm
○立春に関する詩を八首も載せている。それがまた、何とも秀作揃いで、何とも楽しい。黙って看過できないので、此処に案内したい。第一回は羅隠の『京中正月七日立春』詩である。
【原文】
京中正月七日立春
羅隠
一二三四五六七
万木生芽是今日
遠天帰雁払雲飛
近水遊魚逬氷出
【書き下し文】
京中正月七日立春
羅隠
一二三四五六七
万木、芽を生ずるは、是れ今日、
遠天の帰雁は、雲を払つて飛び、
近水の遊魚は、氷を逬して出づ。
【我が儘勝手な私訳】
京中正月七日立春
羅隠
正月元旦から、二日、三日四日、五日六日七日と過ぎ、
今日は立春で、全ての木々が芽吹く目出度い日である。
遠くの空には、北へ帰る雁が、雲を払うように飛び去り、
近くの川では、魚が早くも出て、氷を突き破って泳いでいる。
○絶句の構成は、起承転結と決まっている。起句で大事なのは、人を驚かすところにある。その点、羅隠の『京中正月七日立春』詩の起句、
一二三四五六七
には、万人が恐れ入る。承句の、
万木生芽是今日
も、承句として、申し分ない。
○転句の、
遠天帰雁払雲飛
は話題を転じるところに眼点があるのだが、立春から遠天帰雁へと転じる力量は尋常ではない。結句、
近水遊魚逬氷出
は承句と転句の融合が眼目となる。遠天帰雁と近水遊魚はきれいに対句となっているし、万木生芽と近水遊魚の取り合わせも面白い。
○表題『京中正月七日立春』も、お目出たい表現で、申し分無い。
・書庫「無題」:ブログ『立春』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41275864.html
○偶々、中国の検索エンジン百度の百度百科で立春を引いていたら、次のページがヒットした。
一年之计在于春,立春诗话知多少?
东风带雨逐西风,大地阳和暖气生。今天,我们迎来了二十四节气中的立春。
俗语常说,一年之计在于春。作为二十四节气中的第一个节气,立春与立夏、立秋、立冬一样,
反映着四季的更替,也意味着新的一个轮回已开启。
从体感上来说,眼下各地依旧一派冬日景象,春的和煦还未明显体察到。其实,立春是一个略带转
折色彩的节气,这种转折不是十分明显,但立春后白天渐长,最严寒的时期基本过去,天气开始逐渐
回暖,万物渐次复苏。在南方,早春的气息已扑面而来,在北方,立春,更多只能说是春天的前奏,
春天的序幕还没有真正拉开。
古往今来,人们喜爱春季,认为它是新的生命序曲。历经冬日的蛰伏,万物都将重新焕发生机,一
切美好也将渐次绽放。在文人墨客笔下,立春,是他们吟诵的重要意象。
http://www.xinhuanet.com/politics/2018-02/04/c_129804358.htm
○立春に関する詩を八首も載せている。それがまた、何とも秀作揃いで、何とも楽しい。黙って看過できないので、此処に案内したい。第一回は羅隠の『京中正月七日立春』詩である。
【原文】
京中正月七日立春
羅隠
一二三四五六七
万木生芽是今日
遠天帰雁払雲飛
近水遊魚逬氷出
【書き下し文】
京中正月七日立春
羅隠
一二三四五六七
万木、芽を生ずるは、是れ今日、
遠天の帰雁は、雲を払つて飛び、
近水の遊魚は、氷を逬して出づ。
【我が儘勝手な私訳】
京中正月七日立春
羅隠
正月元旦から、二日、三日四日、五日六日七日と過ぎ、
今日は立春で、全ての木々が芽吹く目出度い日である。
遠くの空には、北へ帰る雁が、雲を払うように飛び去り、
近くの川では、魚が早くも出て、氷を突き破って泳いでいる。
○絶句の構成は、起承転結と決まっている。起句で大事なのは、人を驚かすところにある。その点、羅隠の『京中正月七日立春』詩の起句、
一二三四五六七
には、万人が恐れ入る。承句の、
万木生芽是今日
も、承句として、申し分ない。
○転句の、
遠天帰雁払雲飛
は話題を転じるところに眼点があるのだが、立春から遠天帰雁へと転じる力量は尋常ではない。結句、
近水遊魚逬氷出
は承句と転句の融合が眼目となる。遠天帰雁と近水遊魚はきれいに対句となっているし、万木生芽と近水遊魚の取り合わせも面白い。
○表題『京中正月七日立春』も、お目出たい表現で、申し分無い。