○前々回『彦火瓊々杵尊と木花開耶姫』を書き、前回『神吾田鹿葦津姫』と続けている。ついでに、今回は『木花開耶姫が椿姫であること』について、考えてみたい。
○もっとも、この話は、これまで幾度となく書いている。多分、最初に書いたのは、次のブログだと思う。
・書庫「無題」:ブログ『椿姫』~2008年5月30日~
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/9318375.html
○この時は、屋久島からの帰りのフェリーの中だった。もう10年以上、昔の話である。この年、百年に一度とも言われるシャクナゲの花を堪能しての帰りだった。あんな見事なシャクナゲの花を見る機会は、あれから一度も無い。
○屋久島には花之江河と言う景勝地がある。環境省の「日本の世界自然遺産」には、次のように案内する。
花之江河 小花之江河(はなのえご こはなのえご)
屋久島のほぼ中央、標高約1,600m に位置する日本最南端の高層湿原。ミズゴケが一面に生育し、
周辺には高山植物群やヤクスギの白骨樹が立ち並び美しい景観を見せる。
https://www.env.go.jp/nature/isan/worldheritage/yakushima/area/index.html
○ここがなぜ花之江河と言う名なのかは、5月中旬から6月初旬にここを訪れない限り、理解されない。花之江河や小花之江河の名が、シャクナゲの花から命名されたことは、5月中旬から6月初旬にここを訪れた者だけが目にする特権である。
○ただ、自然のシャクナゲは毎年、きれいに花を咲かせるわけでも無いらしい。そんなエネルギーは自然界の花には無いらしい。だから、数年に一度、見事な花を咲かせる。それが2008年のことだった。もっとも、そういうことは、毎年、屋久島のシャクナゲを見ている人の話である。
○そんな見事な屋久島のシャクナゲを見て、帰りのフェリーの中で思ったのが、木花開耶姫の花は、何の花なのだろうかと言うことであった。お姫様の名となっている花だから、尋常の花では無い。それが頗る気になった。
○日本では、花と言えば桜と決まっている。しかし、そういうふうになったのは平安時代の話である。それまでは、花と言えば梅の花だった。それも、和歌とか漢詩での話である。
○それに対して、木花開耶姫は、神代のお姫様である。それも日向国のお姫様である。当然、それなりの木の花であることは間違いない。そういうことをフェリーの中で、あれこれ考えた。
○結果、どう考えても、木花開耶姫の木の花は、椿だとするしかない。他の木の花では、どうも、具合が悪いのである。桜は、南九州では、それ程目立つ花では無い。今はソメイヨシノが植林されて、何処でも、花見が盛んだけれども、それは江戸時代からの話に過ぎない。
○それに対して、椿は南九州では、特に珍重されているし、昔は農家であれば、何処の家にも一本や二本の椿の木は普通に植えていた。それも観賞用の庭木ではなくて、ヤブツバキの木で、おそらく、昔は油を取っていたのだろうと思われる。そういう名残の木が、普通に存在した。
○椿の花の時期は、非常に長い。冬には咲き始めて、春までずっと咲き続ける。椿の木の下は、椿の花で真っ赤になる。それ程、椿は長く咲き続ける。それに花を愛でるだけではない。実は油を取り、非常に貴重なものとなっている。
○もっとも、この話は、これまで幾度となく書いている。多分、最初に書いたのは、次のブログだと思う。
・書庫「無題」:ブログ『椿姫』~2008年5月30日~
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/9318375.html
○この時は、屋久島からの帰りのフェリーの中だった。もう10年以上、昔の話である。この年、百年に一度とも言われるシャクナゲの花を堪能しての帰りだった。あんな見事なシャクナゲの花を見る機会は、あれから一度も無い。
○屋久島には花之江河と言う景勝地がある。環境省の「日本の世界自然遺産」には、次のように案内する。
花之江河 小花之江河(はなのえご こはなのえご)
屋久島のほぼ中央、標高約1,600m に位置する日本最南端の高層湿原。ミズゴケが一面に生育し、
周辺には高山植物群やヤクスギの白骨樹が立ち並び美しい景観を見せる。
https://www.env.go.jp/nature/isan/worldheritage/yakushima/area/index.html
○ここがなぜ花之江河と言う名なのかは、5月中旬から6月初旬にここを訪れない限り、理解されない。花之江河や小花之江河の名が、シャクナゲの花から命名されたことは、5月中旬から6月初旬にここを訪れた者だけが目にする特権である。
○ただ、自然のシャクナゲは毎年、きれいに花を咲かせるわけでも無いらしい。そんなエネルギーは自然界の花には無いらしい。だから、数年に一度、見事な花を咲かせる。それが2008年のことだった。もっとも、そういうことは、毎年、屋久島のシャクナゲを見ている人の話である。
○そんな見事な屋久島のシャクナゲを見て、帰りのフェリーの中で思ったのが、木花開耶姫の花は、何の花なのだろうかと言うことであった。お姫様の名となっている花だから、尋常の花では無い。それが頗る気になった。
○日本では、花と言えば桜と決まっている。しかし、そういうふうになったのは平安時代の話である。それまでは、花と言えば梅の花だった。それも、和歌とか漢詩での話である。
○それに対して、木花開耶姫は、神代のお姫様である。それも日向国のお姫様である。当然、それなりの木の花であることは間違いない。そういうことをフェリーの中で、あれこれ考えた。
○結果、どう考えても、木花開耶姫の木の花は、椿だとするしかない。他の木の花では、どうも、具合が悪いのである。桜は、南九州では、それ程目立つ花では無い。今はソメイヨシノが植林されて、何処でも、花見が盛んだけれども、それは江戸時代からの話に過ぎない。
○それに対して、椿は南九州では、特に珍重されているし、昔は農家であれば、何処の家にも一本や二本の椿の木は普通に植えていた。それも観賞用の庭木ではなくて、ヤブツバキの木で、おそらく、昔は油を取っていたのだろうと思われる。そういう名残の木が、普通に存在した。
○椿の花の時期は、非常に長い。冬には咲き始めて、春までずっと咲き続ける。椿の木の下は、椿の花で真っ赤になる。それ程、椿は長く咲き続ける。それに花を愛でるだけではない。実は油を取り、非常に貴重なものとなっている。