○２０１３年１０月１７日は、文昌閣近くの揚州紫藤商務酒店ホテルに宿泊した。夕方、夕食を採るため、ホテル近くを散歩した。揚州時代広場前は、大勢の人が繰り出し、大賑わいであった。屋台が２、３０台も立ち並んでいて、その中の一つで吊した肉を焼いたのを蒸しパンに挟んだものを夕食とした。
○大通りに出ると、文昌閣がライトアップされて頗る美しい。そのまま文昌中路を西へ歩いていたら、小さな石塔がライトアップされているのを見付けた。近くのバス停に『石塔寺』の標識があったので、それが石塔寺石塔であることが判った。
○その時は、揚州石塔寺石塔がどんなものであるか、皆目見当が付かなかった。日本に帰ってから調べてみると、古い歴史を有することを知った。中国の検索エンジン百度の「百度百科」には、次のように載せる。
扬州石塔
石塔立于扬州市区石塔路街心绿地内，建于唐代，五级六面石塔，原在古木兰院。
塔身石龛有浮雕佛像26尊，具有唐代风格。此处流传着王播与木兰院饭后钟的故事。塔侧的一棵银杏
为扬州的著名古树，也有千年历史了。
http://baike.baidu.com/view/603033.htm
○上記文中にある『王播与木兰院饭后钟的故事』とは、次のような話である。
饭后钟
谓寺钟鸣时斋饭已毕。
后遂用作贫穷落魄，遭受冷遇的典故。指因贫穷而遭冷遇。喻人才落魄民间。
【典故】
相传唐·王播少年孤贫﹐客居扬州惠明寺木兰院，随僧斋食。日久，众僧厌恶，故意斋后才敲钟。王
播闻声就食，扑空，因题下“上堂已了各西东，惭愧阇黎饭后钟”两句诗。见五代王定保《唐摭言》卷
下。一说为唐段之昌事。见宋·孙光宪《北梦琐言》卷三。
http://baike.baidu.com/view/663206.htm
○別に「百度百科」には、石塔寺（扬州市石塔寺）項目を載せる。
石塔寺（扬州市石塔寺）
扬州市石塔寺，位于江苏省扬州市文昌中路，石塔桥南侧街心绿化带内，塔身有佛像浮雕。塔身不高，
淹没在城市的高楼大厦群中。周围有石塔宾馆、五星电器等单位。
【历史沿革】
扬州石塔寺古称木兰院，原址在西门外，为晋代古刹。南宋年间，寺与石塔一起迁至现在地址。七百
多年来，累遭兵燹火灾，虽几度整修，至上世纪中叶时，建筑物已残破不堪，保留到现在的，只有明崇
祯年间修建的楠木厅（藏经楼），原来建在后面，现在移到了马路边上，成了唯一的古建筑。
【现状】
塔为五层正六面体，上有塔顶，底层和最高层拱形洞门，南北贯通；每层各有六个略微向上的翘角；
塔檐边雕刻有简单粗犷的花纹图案；塔的石栏上刻有牛、马、龙、凤等动物浮雕。石阶两侧的石面上，
刻有二龙抢珠和莲花等图案。各层各面上共雕刻有二十六尊佛像。
http://baike.baidu.com/subview/367810/11763933.htm?fr=aladdin
○揚州石塔寺は、もともと揚州惠明寺木蘭院と称していたことが判る。それは晋代まで遡ることに出来る古刹である。王播の故事は『上堂已了各西東、慚愧闍黎飯後鐘』の佳句とともに揚州石塔寺石塔を彩るものである。
○ライトアップされた揚州石塔寺石塔は、大変美しかった。近くに寄って見たかったのだが、何しろ文昌中路と言う大路の中の塔で、夜であったし、容易に近付くことも出来なかった。
○中国仏教に於いて、石塔文化は重要な位置を占めている。なかでも、寧波の阿育王寺は極めて古い。詳しくは、以下を参照されたい。
・書庫「寧波漫歩」：ブログ『阿育王寺～由来～』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/36619244.html
・書庫「寧波漫歩」：ブログ『阿育王寺～三塔～』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/36623186.html
・書庫「寧波漫歩」：ブログ『阿育王寺～天王殿・大雄寶殿・舎利殿～』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/36625759.html
○普陀山でも多宝塔を見掛けたし、洛迦山には妙湛塔が存在する。
・書庫「海天佛国：普陀山」：ブログ『普陀山多宝塔』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/36371377.html
・書庫「日本仏教伝来の普陀山」：ブログ『普陀山多宝塔』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/38531306.html
・書庫「普陀山・洛迦山」：ブログ『洛迦山参詣～普門頌まで～』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/36905733.html