Quantcast
Channel: 古代文化研究所
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1914

張籍:寒食內宴二首(其二)

$
0
0

○前回に、張籍の「寒食內宴二首(其一)」詩を紹介したのに引き続き、今回は、張籍の「寒食內宴二首(其二)」詩を案内したい。

  【原文】
      寒食內宴二首(其二)
          張籍
    城闕沈沈向曉寒
    恩當令節賜余歡
    瑞煙深處開三殿
    春雨微時引百官
    寶樹樓前分繡幕
    彩花廊下映華欄
    宮筵戲樂年年別
    已得三迴對御看

  【書き下し文】
      寒食內宴二首(其二)
          張籍
    城闕は沈沈として、曉の寒さに向かふ、
    令節を恩當して、余歡を賜ふ。
    瑞煙は深き處、三殿を開き、
    春雨は微かな時、百官を引く。
    樓前の寶樹は、繡幕を分かち、
    廊下の彩花は、華欄を映す。
    宮筵の戲樂は、年年別かれ、
    已に、御看に對して三迴を得。

  【我が儘勝手な私訳】
    夜が更けて、城門は物静かに夜明け前の寒さへと向かっている、
    寒食の佳節を目の当たりにして、それを十分に楽しもうではないか。
    線香の煙は奥の宮殿にまでしっかり届いて、
    春雨はしとしとと降り続き、百官は恨めしそうである。
    高殿前の植木には垂れ幕が飾ってあるし、
    宮殿を繋ぐ廊下の飾り花には、花々が美しい。
    宮中での観劇音楽も、毎年多くなって、
    もうすでに三回目の天覧演奏が始まっている。

○数カ所、気になるところがあるのだが、現段階ではこのように訳すしかない。「寒食」も「內宴」も私には遠い世界なので、理解することが容易では無い。ただ、張籍が「寒食」や「內宴」を楽しんでいるように、私も張籍の「寒食內宴二首」詩を楽しみたい。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1914

Trending Articles