○立春の詩を案内していると、 武平一の『奉和立春内出彩花樹應制』詩のような、宮中で作られた詩が多いことに驚く。おそらく、それは、宮中での恒例行事であったものと思われる。
○再度、これまで、案内した詩を紹介すると、次のようになる。
・書庫「無題」:ブログ『上官昭容:奉和聖制立春日侍宴内殿出翦彩花應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41287956.html
・書庫「無題」:ブログ『宋之問:奉和立春日侍宴內出剪彩花應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41301637.html
・書庫「無題」:ブログ『李适:奉和立春遊苑迎春』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41318706.html
・書庫「無題」:ブログ『沈佺期:奉和立春游苑迎春』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41319301.html
・書庫「無題」:ブログ『崔:立春内出彩花應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41320466.html
・書庫「無題」:ブログ『李嶠:立春日侍宴内殿出剪彩花應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41321768.html
・書庫「無題」:ブログ『韋元旦:奉和立春遊苑迎春應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41322575.html
・書庫「無題」:ブログ『崔日用:奉和立春遊苑迎春應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41323799.html
○今回の武平一の『奉和立春内出彩花樹應制』詩も、そういう詩の一つである。
【原文】
奉和立春内出彩花樹應制
武平一
鑾輅青旗下帝台
東郊上苑望春來
黃鶯未解林間囀
紅蕊先從殿裏開
畫閣條風初變柳
銀塘曲水半含苔
欣逢睿藻光韶律
更促霞觴畏景催
【書き下し文】
立春内に、彩花樹を出だし、應制に奉和す
武平一
鑾輅と青旗は、帝台の下、
東郊の上苑に、春の來るを望む。
黃鶯は未だ解せずして、林間に囀り、
紅蕊は、先づ殿裏從り開く。
畫閣の條風は、初め柳を變じ、
銀塘の曲水は、半ば苔を含む。
睿藻の韶律に光くに逢ふを欣び、
更に霞觴の景を催すを畏るを促す。
【我が儘勝手な私訳】
立春に、春を祝うのに彩花を切り出し、勅命に従って作った詩
武平一
天子の車駕と旗とは、すでに宮中の高楼のもとに準備され、
宮城の東郊外の御苑に、春の来るのを待つばかりである。
鶯はそんなことも理解しないで、勝手に林間で囀るし、
紅い桃の花は、もうすでに宮中内の庭に咲いている。
豪華絢爛な高殿を渡る春風は、最初に柳樹の姿を変えて、
清明浄な池塘の川水は、春草の成長を促している。
皇帝が立派な詩を作られる機会を得たことを慶び、
更に加えて、是非とも曲水の宴を催す準備をしなくてはなるまい。
○再度、これまで、案内した詩を紹介すると、次のようになる。
・書庫「無題」:ブログ『上官昭容:奉和聖制立春日侍宴内殿出翦彩花應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41287956.html
・書庫「無題」:ブログ『宋之問:奉和立春日侍宴內出剪彩花應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41301637.html
・書庫「無題」:ブログ『李适:奉和立春遊苑迎春』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41318706.html
・書庫「無題」:ブログ『沈佺期:奉和立春游苑迎春』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41319301.html
・書庫「無題」:ブログ『崔:立春内出彩花應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41320466.html
・書庫「無題」:ブログ『李嶠:立春日侍宴内殿出剪彩花應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41321768.html
・書庫「無題」:ブログ『韋元旦:奉和立春遊苑迎春應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41322575.html
・書庫「無題」:ブログ『崔日用:奉和立春遊苑迎春應制』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41323799.html
○今回の武平一の『奉和立春内出彩花樹應制』詩も、そういう詩の一つである。
【原文】
奉和立春内出彩花樹應制
武平一
鑾輅青旗下帝台
東郊上苑望春來
黃鶯未解林間囀
紅蕊先從殿裏開
畫閣條風初變柳
銀塘曲水半含苔
欣逢睿藻光韶律
更促霞觴畏景催
【書き下し文】
立春内に、彩花樹を出だし、應制に奉和す
武平一
鑾輅と青旗は、帝台の下、
東郊の上苑に、春の來るを望む。
黃鶯は未だ解せずして、林間に囀り、
紅蕊は、先づ殿裏從り開く。
畫閣の條風は、初め柳を變じ、
銀塘の曲水は、半ば苔を含む。
睿藻の韶律に光くに逢ふを欣び、
更に霞觴の景を催すを畏るを促す。
【我が儘勝手な私訳】
立春に、春を祝うのに彩花を切り出し、勅命に従って作った詩
武平一
天子の車駕と旗とは、すでに宮中の高楼のもとに準備され、
宮城の東郊外の御苑に、春の来るのを待つばかりである。
鶯はそんなことも理解しないで、勝手に林間で囀るし、
紅い桃の花は、もうすでに宮中内の庭に咲いている。
豪華絢爛な高殿を渡る春風は、最初に柳樹の姿を変えて、
清明浄な池塘の川水は、春草の成長を促している。
皇帝が立派な詩を作られる機会を得たことを慶び、
更に加えて、是非とも曲水の宴を催す準備をしなくてはなるまい。