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枕詞「天降付く」が教えること:其十二

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○『枕詞「天降付く」が教えること』も、其十二回を数える。枕詞「天降付く」が香具山だけに掛かる枕詞であり、それが鹿児島湾に浮かぶ桜島山である以上、大和三山は、もともと日向国のものとするしかない。
  ・うねびやま=霧島山(1700叩
  ・かぐやま=桜島山(1117叩
  ・みみなしやま=開聞岳( 924叩

○それだけでも大変なことなのに、「三国志」を読むと、邪馬台国が日向国に存在していたことが判って、さらに驚かされる。
  ・邪馬台国⇒薩摩国
  ・狗奴国⇒大隅国
  ・投馬国⇒日向国

○今回は、大和三山の眺め方について、考えてみたい。奈良県橿原市に大和三山が存在する。
  ・畝傍山(うねびやま、199m)
  ・天香久山(あまのかぐやま、152m)
  ・耳成山(みみなしやま、140m)

○当古代文化研究所では、これまで、大和三山を7回訪れ、登っている。
  第一回  平成 4年3月28日
  第二回  平成15年8月11日
  第三回  平成17年5月10日
  第四回  平成21年3月29日
  第五回  平成22年4月 3日
  第六回  平成23年5月 3日
  第七回  平成29年9月 5日

○それとは別に、山の辺の道を桜井市から奈良市まで歩いたこともある。
  ・書庫「山の辺の道」:70個のブログ
  https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/folder/1202881.html?m=l&p=1

○こうやって、何度も大和三山を訪れ、いろいろしらべているうちに、ふと、大和三山は何処から眺めるのが正式なのだろうかと言う、不思議な疑問が思い浮かんだ。山を眺めるのに、正式も正しいも無いとおっしゃるかも知れない。

○しかし、このことを突き詰めて行くと、とんでもない事実が出現し、驚かされた。大和三山は、何処からでも眺めて良いものではない。見えるのは何処からでも見えるのだろうが、正式な見方が大和三山には、存在することが判った。

●そういうことを考えるヒントと言うか、契機になったことが幾つか存在する。その一つが2010年4月3日に奈良を車で訪れた際に泊まったホテルの方の一言であった。明日は山の辺の道を散策すると話すと、「そう言えば、山の辺の道辺りに、きれいな日の出が見られると言うので、人気のポイントがあるんですよ。いつも大勢の人が写真を撮りに来ていますよ」とおっしゃるではないか。

●それは是非とも見てみたい。それで、翌日4月4日は5時前に起床し、まだ夜が明けないうちにホテルを発った。車だったので、時間や距離を気にせずに気軽に移動できるのが幸いした。途中、時間があったので、何カ所か立ち寄ったが、それでも7時には箸中の車谷公民館の近くに着いていた。

●そこから歩いて檜原神社を目指した。200辰曚匹配惴郷声劼愿紂神社から真っすぐ西へ100嘆爾辰燭箸海蹐法⇔池が二つ並んでいて、井寺池と言う。そこがビューポイントらしい。

●着いたのは7時30分ころだったと思うのだが、すでに、5、6人の方が池の畔にカメラを準備して、太陽が昇るのを待っていらしゃった。ここなら、下の箸墓から車で上ることができたはずであった。

●太陽が昇ったのは8時14分で、随分待たされた。それでも、ここがビューポイントであることは間違いないと痛感させられた。そして、この時期が最高であることも。

◎井寺池辺りでは、太陽は三輪山から昇るのである。それは三輪山の信仰が太陽崇拝であることを裏付ける。すでに、三輪山はそういう原初の信仰様式を見失っている。この時期、井寺池周辺には、たくさんの桜の木が満開で、それがまた見事にマッチしている。何とも素晴らしい風景であった。

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