○今ここで問題にしているのは、大隅地名についてである。すでに、ブログ『大隅国大隅郡大隅郷』、『大隅郡大隅郷』、『大隅郷』と、三つのブログを書いている。
・書庫「肝属町の三岳参り」:ブログ『大隅国大隅郡大隅郷』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41724352.html
・書庫「肝属町の三岳参り」:ブログ『大隅郡大隅郷』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41724931.html
・書庫「肝属町の三岳参り」:ブログ『大隅郷』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41725462.html
○そのブログ『大隅郷』の最後に、次のように書いた。
・大隅地名も、頗る気になる。考えてみれば、大隅と言う地名は、何とも、珍妙な地名だと言うしか
ない。普通に考えれば、大隅とは『もっとも奥まったところ』と言う意味ではないか。国名として
は、誰が考えても、あまりパッとしない。熊襲とか、蝦夷などのような差別用語かとも思われる。
・しかし、本当は、違うのではないか。それは大隅郷が垂水であれば、理解される。大隅と垂水とは
連動する。それは大隅が垂水の枕詞だと言うことである。つまり、垂水の美称が『大隅の垂水』だと
言うことである。
○今回、ここで扱うのは、その『大隅の垂水』についてである。垂水と言えば、誰でもが思い出すのは、「万葉集」巻八の次の和歌ではないか。
志貴皇子の懽の御歌一首
石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも
(『万葉集』巻第八:一四一八)
○「万葉集」には、枕詞『石走る』『石走の』和歌が幾つか存在する。
・石走(いははしる) 近江の国の :巻一:二九
・磐走(いははしる) 淡海の国の :巻一:五〇
・石走(いしはしの) 間近き君に :巻四:五九七
・石走(いははしり) たぎち流るる :巻六:九九一
・石流 (いははしる) 垂水の水を :巻七:一一四二
・石激(いははしる) 垂水の上の: 巻八:一四一八
・石走(いしはしの) 神名備山に:巻十三:三二三〇
・伊波婆之流(いははしる) 瀧もとどろに:巻十五:三六一七
○大隅国では、大隅国大隅郡大隅郷が存在すると言う。そういう意味では、大隅地名は、もともと、大隅郷から始まったとするのが自然だろう。それが大隅郡と言う郡名に拡大し、さらに大隅国と言う国名まで伸張したと思われる。
・書庫「肝属町の三岳参り」:ブログ『大隅国大隅郡大隅郷』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41724352.html
・書庫「肝属町の三岳参り」:ブログ『大隅郡大隅郷』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41724931.html
・書庫「肝属町の三岳参り」:ブログ『大隅郷』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41725462.html
○そのブログ『大隅郷』の最後に、次のように書いた。
・大隅地名も、頗る気になる。考えてみれば、大隅と言う地名は、何とも、珍妙な地名だと言うしか
ない。普通に考えれば、大隅とは『もっとも奥まったところ』と言う意味ではないか。国名として
は、誰が考えても、あまりパッとしない。熊襲とか、蝦夷などのような差別用語かとも思われる。
・しかし、本当は、違うのではないか。それは大隅郷が垂水であれば、理解される。大隅と垂水とは
連動する。それは大隅が垂水の枕詞だと言うことである。つまり、垂水の美称が『大隅の垂水』だと
言うことである。
○今回、ここで扱うのは、その『大隅の垂水』についてである。垂水と言えば、誰でもが思い出すのは、「万葉集」巻八の次の和歌ではないか。
志貴皇子の懽の御歌一首
石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも
(『万葉集』巻第八:一四一八)
○「万葉集」には、枕詞『石走る』『石走の』和歌が幾つか存在する。
・石走(いははしる) 近江の国の :巻一:二九
・磐走(いははしる) 淡海の国の :巻一:五〇
・石走(いしはしの) 間近き君に :巻四:五九七
・石走(いははしり) たぎち流るる :巻六:九九一
・石流 (いははしる) 垂水の水を :巻七:一一四二
・石激(いははしる) 垂水の上の: 巻八:一四一八
・石走(いしはしの) 神名備山に:巻十三:三二三〇
・伊波婆之流(いははしる) 瀧もとどろに:巻十五:三六一七
○大隅国では、大隅国大隅郡大隅郷が存在すると言う。そういう意味では、大隅地名は、もともと、大隅郷から始まったとするのが自然だろう。それが大隅郡と言う郡名に拡大し、さらに大隅国と言う国名まで伸張したと思われる。