○2014年正月9日に、初登山として、霧島山高千穂峯に登って来た。翌日10日の朝、起きてみると、昨日より天気が良く、霧島山が朝日に眩しい。天気予報では、9日が最も良いとのことであったが、10日まで天気は持ったことになる。
○あまりに天気が良いので、再度高千穂峯に登ろうとも考えたが、体力的に無理は出来ない。それで夕陽の桜島の写真を撮ろうと、霧島市へ向かった。
○家を出たのは、午後3時ころだった。一路、国道10号線をひた走り、敷根の坂を下ったところにある上野原を目指す。ここは、工業団地を造ろうととしている最中、縄文遺跡が出て、「上野原縄文の森」博物館が出来ている。
○その「上野原縄文の森」の奥に、「国分ハイテク展望台」が存在し、錦江湾が一望のもと、見下ろすことが出来る。今日は、ここでサンセットショーを楽しもうと思った次第である。
○「国分ハイテク展望台」駐車場に到着したのは16時14分であった。ほぼ北に霧島山がきれいに見える。展望台へ行くと眼下、南に錦江湾が広がり、その中に桜島が浮かんでいる。陽はまだ高い。
○「万葉集」を代表する修辞に枕詞がある。その枕詞に「天降付く」と言うのがあって、「天の香具山」に掛かる枕詞として知られる。万葉学者には枕詞「天降付く」がどういうものであるか、とんと理解出来ないらしい。諸本を見ても、説明にもならない解説ばかりである。
○日向国では、枕詞「天降付く」の風景を今でも見ることが出来る。そういうことを本ブログでは、既に何回か案内している。
・書庫「竹島・硫黄島・黒島」:ブログ『天降付く天の香具山』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/37128661.html
・書庫「竹島・硫黄島・黒島」:ブログ『枕詞「天降り付く」の真実』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/37290249.html
・書庫「天孫降臨の世界山」:ブログ『中西進名誉教授に聞く~其の七~』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/38430690.html
○天降付く天の香具山の風景を見るには、鹿児島県霧島市福山漁港が最適で、その写真は上記、ブログ『枕詞「天降り付く」の真実』に載せている。福山漁港の上にある中茶屋公園からも見ることが出来る。
○「国分ハイテク展望台」からは、少し太陽が桜島から外れるけれども、錦江湾を見下ろす眺望は、ここが最も良い。それでここにやって来た。思っていた通り、最高の景色である。
○前日、霧島山高千穂峯山頂から眺めた夕陽を、今日は「国分ハイテク展望台」から眺めるわけで、何とも贅沢な話である。
○16時40分ころから豪華なサンセットショーが始まった。息を呑むような絶景である。こんな贅沢な景色を、昨日、今日と、独り占めしているのが勿体ない。
○夢中で写真を撮っていたら、伯父さんが車でやって来て、カメラと脚立を持って走って来た。「凄い景色ですねえ」と私の後ろで写真を撮り出した。「本当に。寒くなければ最高なのですが」と応じた。
○景色は申し分無いのだけれども、兎に角寒かった。体感温度は氷点下は間違いない。これが高千穂峯だったら、優にマイナス10度を超す。やはり、今日高千穂峯に登らなくて良かった。
○16時40分から17時35分まで粘って写真を撮り続けた。伯父さんは寒さに負けて、17時過ぎに退散した。私はダウンジャケットで防寒準備をばっちりしていたにも拘わらず、結構寒かった。
○眺望はかなり良かったのだが、それでも開聞岳を見ることは無かった。開聞岳山頂からは、桜島の奥に霧島連山を何度も見ている。余程、条件が良くない限り、なかなか開聞岳までは見えない。
○奈良県橿原市に大和三山が存在する。
・畝傍山(198、5叩
・香具山(152叩
・耳成山(139、2叩
誰もがこれらの山々を大和三山と信じて疑わない。しかし、大和三山と命名される程の山が、標高200辰砲盻爾燭覆ぞ山であるはずがなかろう。橿原市に存在する大和三山は、あれはレプリカに過ぎない。
○真実の大和三山は南九州に存在する。
・霧島山(1700叩
・桜島山(1117叩
・開聞岳( 924叩
その証拠に、橿原市に存在する大和三山では、それぞれの山名を説明することは出来ない。それが南九州ではきれいに説明出来る。それだけでも南九州の大和三山地名が奈良県へ移動したことを十分裏付ける。
○「万葉集」には香具山が十四回、畝傍山が六回、耳成山が三回記録されている。その全てを以前紹介しているので、そちらを参照されたい。
・書庫「大和三山」:ブログ『万葉集が記録する大和三山』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/35107837.html
○これらの和歌を読むと、奈良県橿原市の大和三山では説明出来ないことがいくつも出現する。それらを万葉学者は珍妙な説明で乗り切ろうとして悪戦苦闘なさっている。しかし、そんな無駄な努力は不要である。「万葉集」が載せるそれらの和歌は、奈良県の大和三山を歌った和歌ではなくて、南九州に存在する大和三山を歌ったものであるに過ぎない。
○2014年正月10日に、「国分ハイテク展望台」で眺めた見事な風景こそ、真実の大和三山の風景である。こういう風景に説明は不要である。写真をご覧あれ。これが真実の大和三山の雄大な姿である。ただ、残念ながら耳成山(開聞岳)は写っていないけれども。