○肝付町観光協会主催の第3回肝付町三岳まいり開催のお知らせをいただいたのは、4月のことであった。その案内には、次のようにあった。
肝付の四季まるかじりツアー 第22弾
肝付町観光協会 三岳まいり(三岳縦走)開催のお知らせ
陽春の候、貴殿におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、肝付町では今年も「肝付の四季まるかじりツアー」を開催することとなりました。
肝付町は町面積の約80%を山林が占めており、動植物が豊富に存在し、古のころより水を
はじめとする貴重な資源をもたらしています。元来、山はそこに居住する人々の信仰行事に
は欠かせないもので、町中央部に位置する国見山系も神話のころの伝説が残っています。
三岳参り(国見山・黒尊岳・甫与志岳)は、その一環で各々の山に伝説を象徴する史跡が
存在します。今回のツアーは九州百名山にも選ばれている甫与志岳にまつわる神話の物語と
自然景観を結びつけ丸一日掛けての三岳縦走を行います。今回は、同封の「三岳まいり」チ
ラシをご案内致しますので参加をご希望の方は、ご連絡下さい。
また、5月1日まで開催の「春のえっがね丼まつり」についてもチラシを同封致しており
ます。詳しくは同封の、イベントチラシをご覧下さいます様よろしくお願い致します。
肝付町10周年記念「三岳まいり」企画
●ツアー主催 肝付町観光協会
●共催・協力 肝付町、肝付三岳会、肝付町商工会(高山やぶさめ館)
NPO法人きもつき情報化推進センター
〈まるかじりツアー内容〉(予定)
8:30 肝付町役場(本庁)集合
8:45 出発
9:10 国見平から三岳縦走開始~姫門登山口へ(約7時間30分の予定)
17:30 川上やまびこ館(川上地区公民館借用:トイレ休憩)
18:00 肝付町役場(本庁)
※時間は、あくまで目安です。30分~60分前後する場合有り。
※ご不明な点などがございましたらお気軽にお問い合わせください。
肝付町観光協会
○同封のイベントチラシとは、『第3回肝付町三岳まいり』のパンフレットのことである。
肝付の四季まるかじりツアー第22弾
三岳縦走!
2016年復活!
大隅神話の山々を
三岳まいり
5月22日(日)
募集定員30名
参加費3000円
肝属山系三岳三山とは、国見山・黒尊岳・甫与志岳の総称で、
大隅半島における神話の世界を醸し出し、山頂付近にはそれぞれ
「彦火火出見尊」、「磐長姫」、「玉依姫」を祀る祠があります。
「三岳まいり」は、肝属地方伝統行事のひとつとして江戸期より
行われており、それは、春彼岸の中日に、若者が登山前日から身を
清め夜中立ちし、三岳を駆け巡る縁結びのロマンあふれる神事として
崇拝されていたと言われています。
「三岳まいり」は、第二次世界大戦の頃から途絶えていました。
前年度、天候不良により、計画していた三岳縦走が中止された為、
今回再チャレンジです!
★登山所用時間:約7時間30分の登山となります。
■行程内容(日帰りツアー)
集合場所:肝付町役場(本庁)
※現地集合からの行動スケジュール
★肝付町役場 8:30集合
・国見岳⇒黒尊岳⇒甫与志岳⇒姫門登山口
・川上やまびこ館(トイレ休憩)
★肝付町役場 18:00頃を予定
主催:肝付町観光協会
○もちろん、即日に申し込みをした。三岳まいりが開催される2016年5月22日は、旧暦では4月16日となる。暦の上では、完全に初夏である。
○ついでに、過去を振り返ってみると、2014年4月19日は旧暦3月20日だし、2015年4月19日は旧暦3月1日となっている。
○何故、こういうことを確認するかと言うと、本来の「三岳まいり」が何時行われていたかが気になっているからである。『第3回肝付町三岳まいり』のパンフレットには、
「三岳まいり」は、肝属地方伝統行事のひとつとして江戸期より
行われており、それは、春彼岸の中日に、若者が登山前日から身を
清め夜中立ちし、三岳を駆け巡る縁結びのロマンあふれる神事として
崇拝されていたと言われています。
とあって、「三岳まいり」の行事が開催されていたのは、『春彼岸の中日』とあるけれども、別資料では
三岳参り(みたけまいり)
江戸時代から肝属地方に伝わる岳参り(タケメイ)で三岳参りは肝属山地の「国見岳」、「黒尊
岳」、「甫与志岳」を縦走するロマンを秘めた登山大会です。
春たけなわの4月3日(シンガサニッ)が例祭日で地元の肝付町をはじめ、遠くは大崎町、東串良
町や吾平町・串良町(ともに現在は鹿屋市)などの老若男女が夜中立ちして群詣したといいます。三
岳の神様に、大漁、豊作、家内安全、無病息災を祈願する山岳信仰が本旨ですが、徒歩が唯一の交通
手段だった頃の、年に1回のロマンを求める社交の場でもあったようです。
とあって、4月3日のことだとされている。それも『例祭日』とあるのだから、何処かの神社かお寺の行事であったことが判る。
○本当は、こういうことを明確にして案内する必要があるのではないか。折角の伝統的『三岳まいり』の復活であれば、尚更のことである。それは地元であれば、意外に容易なことであるような気がしてならない。本来、『三岳まいり』がどういう行事であったかを知ることは、思いの外、難しいことなのである。