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Channel: 古代文化研究所
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硫黄島と卑弥呼

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○前回、『箸墓と卑弥呼』と題して、箸墓に眠る人物が出雲神の奉祀者である話をした。ただ、箸墓に卑弥呼が眠ることは考えられない。それは「魏志倭人伝」を読めば明らかとなる。

○不幸にして、「三国志」(「魏志倭人伝」を含む書物)が成立して千七百年も経つと言うのに、まだ誰も満足に「魏志倭人伝」が読めていない。それ程、「魏志倭人伝」を読むことは難しい。多くの方が「魏志倭人伝」を読んだとおっしゃる。しかし、それは眺めたに過ぎないのであって、読んだとは言わない。書物の内実を理解しない限り、読んだとは言えないのである。

○「魏志倭人伝」の場合、「魏志倭人伝」を読んだか、読んでいないかは、「魏志倭人伝」の主題をはっきりさせることで判る。「魏志倭人伝」を読んでいれば、「魏志倭人伝」の主題が何であるかを述べている。「魏志倭人伝」の主題が提示されていない本は、「魏志倭人伝」が読めていないと言えよう。それ程、「魏志倭人伝」では主題が大事なのである。

○「魏志倭人伝」の主題は何か。それは倭国三十国の案内にある。しっかり「魏志倭人伝」が読めていれば、そういうことが判る。つまり、「三国志」の編者、陳寿が「魏志倭人伝」を通して、もっとも読者に伝えたいことが「魏志倭人伝」の主題であり、倭国三十国の案内である。これ以上に、「魏志倭人伝」を通して陳寿が読者に伝えたいことは無い。

○ことわっておくけれども、ここで言う読者に日本人は含まれない。

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