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邪馬台国三山と大和三山(続き)

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○長々と前置きを書いていたら、大和三山の話で字数が尽きてしまった。それで、邪馬台国三山の話は、ここですることにしたい。

○まず最初に、大和三山の順序の話から。大和三山は、文部科学省文化庁の国指定の史跡名勝天然記念物に指定されている。その「詳細解説」は、大和三山を、
  1)香具山(152.4m)、
  2)畝傍山(199.2m)、
  3)耳成山(139.7m)、
と紹介している。こんな無法な話は無い。古来、大和三山には順序があって、
  1)畝傍山(199.2m)、
  2)香具山(152.4m)、
  3)耳成山(139.7m)、
とするに決まっている。それを文部科学省文化庁は、わざわざ上記のように改めている。それには相応の根拠があると予想される。しかし、誰が何と言おうと、大和三山の順序は、
  1)畝傍山(199.2m)、
  2)香具山(152.4m)、
  3)耳成山(139.7m)、
以外には考えられない。文部科学省文化庁のつまらないこじつけなど、聞いたところで仕方の無い話である。

○『文部科学省文化庁のつまらないこじつけなど』と書いたが、大和三山の順序は、
  1)畝傍山(199.2m)、
  2)香具山(152.4m)、
  3)耳成山(139.7m)、
が絶対なのである。それをひっくり返す理由根拠など、あり得ない。

○『文部科学省文化庁のつまらないこじつけなど』にしたところで、おおよそ、予想や想像は付く。「万葉集」がもっとも多く記載しているのが香具山だろうと言うことではないか。それに、後世に、もっとも慕われている山が香具山だと言いたいのだろう。

○しかし、そんなのはこじつけに過ぎない。大和三山の筆頭が畝傍山でなくてはならないのには、もっと確かな理由が存在するのである。想像するに、学者先生は畝傍山が筆頭なのは神武天皇に由来するのだから、そんなものは無視しようと思われたのかも知れない。そういう判断ですら、不敬な話であるが、大和三山の筆頭が畝傍山であることは、もっと確かな根拠に基づく。

○それは何かと言うと、畝傍山が天孫降臨の世界山だと言うことである。「古事記」「日本書紀」が記録する天孫降臨の世界山の全記録は、次の通り。
  「古事記」    竺紫日向之高千穂之久士布流多気(つくしのひむかのたかちほのくじふるたけ)
  「日本書紀」本文 日向襲之高千穂峯(ひむかのそのたかちほのたけ)
           槵日二上天浮橋(くしひのふたがみのあまのうきはし)
       一書 |淹臚眄虔槵觸之峯(つくしのひむかのたかちほのくじふるのたけ)
       一書◆‘槵日高千穂之峯(ひむかのくしひのたかちほのたけ)
       一書 日向襲之高千穂槵日二上峯天浮橋(ひむかのそのたかちほのくしひのふたがみの
                            たけのあまのうきはし)
       一書ぁ‘映傾眄虔翕沙格覆劼爐のそのたかちほのそほりのやまのたけ)

○真実の天孫降臨の世界山は、この全記録に合致するところであることは言うまでも無い。そんな山は世界中に二つと無い。それが畝傍山である。

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