○前回、『「麑藩名勝考」:高隅嶽』と題して、白尾國柱「麑藩名勝考」が案内する高隅山を案内した。
・書庫「肝属町の三岳参り」:ブログ『「麑藩名勝考」:高隅嶽』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41715333.html
○「麑藩名勝考」の他に、手元には「三国名勝図会」と「薩隅日地理纂考」を置いている。今回は「三国名勝図会」が案内する高隅嶽(高隅)について、見てみたい。
○「三国名勝図会」巻之四十七、大隅國は、百引から始まり、次に高隅、新城、花岡、鹿屋、串良と続いている。そのうち、百引と花岡には高隅嶽の項目が無い。残りの高隅、新城、鹿屋、串良には、全て高隅嶽の項目が存在する。
○そのうち、今回、案内するのが高隅の高隅嶽で、これがもっとも詳しい記述となっているし、絵図まで存在する。絵図は東側から見た高隅山で、右から、
・ボンサン、大ノガラ、小ノガラ、ツマタケ、タカノハ、権現嶽
の六山の名と絵図を載せている。麓にシラサカの地名を載せるが、地理院地図では黒坂地名は載せるが、シラサカ地名は無い。
○「三国名勝図会」高隅の高隅嶽項目は、次の通り。
高隅(本府の東、海陸三里とす。串良郷の内なり。地頭館、高隅村上高隅にあり。
當邑、往古は、鹿屋院に属せしとぞ。)
高隅嶽(地頭館より酉の方、二里餘。)
此嶽は、大隅肝属両郡に蟠り、疊嶂層巒、大小争ひ秀で、波濤の如し。深林幽壑、遠近競ひ合し
て、雲霧を擁す。山麓より絶頂まで、高きこと行程凡そ二里、實に隅州の一巨嶽にして、鹿屋・花
岡・新城・垂水・百引・牛根の諸邑皆此嶽の麓にあり。其山嶽の内、最高きものを大篦嶽(當邑
と、垂水とに分界す。絶頂に箭簳竹多し。俗にすずの竹ともいふ。因て大篦小篦の名あり。)とい
ひ、権現嶽(鹿屋に属す。)といふ。其亜なる者を小篦嶽(當邑と垂水鹿屋の三邑に分界す。)妻
嶽(新城に属す。)といひ、鷹羽嶽(當邑に属す。)といふ。
・書庫「肝属町の三岳参り」:ブログ『「麑藩名勝考」:高隅嶽』
https://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/41715333.html
○「麑藩名勝考」の他に、手元には「三国名勝図会」と「薩隅日地理纂考」を置いている。今回は「三国名勝図会」が案内する高隅嶽(高隅)について、見てみたい。
○「三国名勝図会」巻之四十七、大隅國は、百引から始まり、次に高隅、新城、花岡、鹿屋、串良と続いている。そのうち、百引と花岡には高隅嶽の項目が無い。残りの高隅、新城、鹿屋、串良には、全て高隅嶽の項目が存在する。
○そのうち、今回、案内するのが高隅の高隅嶽で、これがもっとも詳しい記述となっているし、絵図まで存在する。絵図は東側から見た高隅山で、右から、
・ボンサン、大ノガラ、小ノガラ、ツマタケ、タカノハ、権現嶽
の六山の名と絵図を載せている。麓にシラサカの地名を載せるが、地理院地図では黒坂地名は載せるが、シラサカ地名は無い。
○「三国名勝図会」高隅の高隅嶽項目は、次の通り。
高隅(本府の東、海陸三里とす。串良郷の内なり。地頭館、高隅村上高隅にあり。
當邑、往古は、鹿屋院に属せしとぞ。)
高隅嶽(地頭館より酉の方、二里餘。)
此嶽は、大隅肝属両郡に蟠り、疊嶂層巒、大小争ひ秀で、波濤の如し。深林幽壑、遠近競ひ合し
て、雲霧を擁す。山麓より絶頂まで、高きこと行程凡そ二里、實に隅州の一巨嶽にして、鹿屋・花
岡・新城・垂水・百引・牛根の諸邑皆此嶽の麓にあり。其山嶽の内、最高きものを大篦嶽(當邑
と、垂水とに分界す。絶頂に箭簳竹多し。俗にすずの竹ともいふ。因て大篦小篦の名あり。)とい
ひ、権現嶽(鹿屋に属す。)といふ。其亜なる者を小篦嶽(當邑と垂水鹿屋の三邑に分界す。)妻
嶽(新城に属す。)といひ、鷹羽嶽(當邑に属す。)といふ。