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雪竇山

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○雪竇山の名を知ったのは、王陽明の「雪竇山」詩を読んだことに拠る。

     雪竇山
       王陽明
   窮山路断独来難
   過尽千渓見石壇
   高閣鳴鐘僧睡起
   深林無暑葛衣寒
   壑雷隠隠連岩瀑
   山雨森森映竹竿
   莫訝諸峰倶眼熟
   当年曾向画図看
この詩については、以下のブログに詳しく書いている。
  ・書庫「王陽明の故郷:余姚」:ブログ『王陽明:雪竇山』
  http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/37738359.html

○ブログ『王陽明:雪竇山』にも記しているが、雪竇山は四明山の支脈の一つである。最初、私には雪竇山より四明山の方に、より興味があった。それは桂庵玄樹の『遇舊』詩で馴染みの地名であった。

     遇舊
   途中適遇四明人
   一笑如同骨肉親
   可有扶桑新到客
   報言東魯送残春
この詩については、以下のブログを参照されたい。
  ・書庫「鹿児島を彩る人々」:ブログ『桂庵玄樹の詩』
  http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/11134023.html

●王陽明の「雪竇山」詩や桂庵玄樹の『遇舊』詩を読んで、四明山と雪竇山は、以前から、かなり気になっていた。今回、5回目の寧波訪問に際して、寧波在住の通訳・ガイドの李さんにメールを送って、雪竇山を訪問したい旨を告げた。

●雪竇山は、李さんお勧めの訪問地だとおっしゃる。それで雪竇山を訪れることとした。因みに、中国の検索エンジン百度『百度百科』が案内する雪竇山は次の通り。

      雪竇山
   雪窦山风景区,位于浙江省奉化市溪口镇西北,为四明山支脉的最高峰,海拔800米。 有“四明第一
  山”之誉。风景区包括溪口镇、雪窦山、亭下湖三部分。有千丈岩、三隐潭瀑布,妙高台、商量岗、林
  海等景观。
  【简介】
   雪窦山位于浙江省奉化市溪口镇西北,为四明山支脉的最高峰,海拔800米,有“四明第一山”之誉。
  山上有乳峰,乳峰有窦,水从窦出,色白如乳,故泉名乳泉,窦称雪窦,山名亦因此得名,风景区包括
  溪口镇、雪窦山、亭下湖三部分。有千丈岩、三隐潭瀑布,妙高台、商量岗、林海等景观。
  【雪窦寺】
   雪窦寺始建于唐代,千百年来,香火旺盛,高僧辈出,在我国佛教界将它与杭州中天竺天宁万寿永祚
  寺、南京蒋山太平兴国寺等9寺并称“天下禅宗十刹”,有极高地位,据《寺志》记载:在唐宋时期,
  雪窦寺先后受几代皇帝的41道敕谕,至今寺内尚存“钦赐龙藏”的经书5760本、玉印、龙袍、龙钵、玉
  佛等。宋宗赐“雪窦资圣禅寺”额匾,理宗追书“应梦名山”。寺屡兴屡废,最后一次毁于1968年,现
  存清顺治年间所建厢房7间。
   雪窦寺内建筑雄伟,引人入胜,寺外古木参天,别有一番古刹风光。两株汉代银杏,径约5人围,树
  叶旺盛,高耸入云。殿后两棵挺拔的楠木,为张学良将军被软禁于此时手植。历代文人学士在此留下不
  少诗词对联如:
    四面青山,山山朝古刹。
    环列翠峰,峰峰叩弥勒。
  还有孟郊、梅尧臣、王安石、曾巩、杜牧、郭沫若等都慕名而来,题诗咏吟。

●別に、雪竇山は雪竇重顕の住持した寺ととしても知られる。日本の「ウィキペディアフリー百科事典」が案内する雪竇重顕は、次の通り。

      雪竇重顕
   雪竇重顕(せっちょう じゅうけん、980年 - 1052年)は、中国の北宋の禅僧。
  【生涯】
   雪竇重顕は、遂寧(現在の四川省遂寧市)の人、俗姓を李、字は隠之。儒門を業とする家に生まれ、
  幼くより家学の薫陶を受けたが、経世儒学に感じ入らず、出家の道を内心望んでいた。
   24歳の時に父母が相次いで世を去り、人生の無常を感じて出家する。普安院仁銑によって受具の後、
  大慈寺の元瑩、石門の蘊聡について教相を究め、南遊して雲門宗の智門光祚(ちもんこうそ)に謁し、
  開悟して、その法を嗣いだ。5年間、雲門宗の祖・文偃に学んで、宗旨の蘊奧を究めた。
   詩歌文章にも優れて、翰林の才ありと称された。雪竇山に入り、資聖寺に住して門風大いに振るい、
  雲門宗の隆盛の基礎を築き、中興の祖といわれた。住山30余年、70余人の門弟を養成した。皇祐4年
  (1052年)6月10日示寂。世寿73。法臘50。諡号は「明覚大師」。
   雪竇の語録に『雪竇明覚禅師語録』がある。その中の『景徳伝燈録』『趙州録』『雲門広録』等に
  収録された過去の禅僧が残した百個の公案について自ら偈頌(漢詩)を付した『雪竇頌古』は、後に
  臨済宗の圜悟克勤によって垂示・評唱・著語を付されて公案集で名高い『碧巌録』となり、その思想
  は現在に伝わる。

◎王陽明の「雪竇山」詩を読むと、
  窮山路断独来難    山を窮むる路は断にして、独り来ること難し。
  過尽千渓見石壇    千渓を過ぎ尽きるころ、石壇見はるる。
と言うのだから、雪竇山は、とんでもない山中であることが判る。相当の覚悟を持って出掛けなくてはならない。

◎李さんの話では、雪竇山行きのバスは寧波汽車南站から出ると言う。それで朝8時に寧波汽車南站で待ち合わせることとなった。李さんとは半年振りの再会である。再会を楽しみにしながら、タクシーで寧波汽車南站へ向かう。

◎ところがタクシーが連れて行った先は、いつもの寧波汽車南站とは、まるで別物であったのに驚く。しかし、現代中国は矢の如く進歩発展し続けている。だから、どんどんいろんなところが新しくなっている。寧波汽車南站も新しく移転したのだろうと思っていた。

◎8時前に李さんから、渋滞で少し遅れるとの連絡が入った。それで、寧波汽車南站のことを話すと、私が現在居るのは新しい寧波汽車南站だが、雪竇山行きのバスが出るのは昔の寧波汽車南站だとおっしゃる。それで慌てて再びタクシーを拾って旧寧波汽車南站へと向かった。

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