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畢田:石廩峰

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○石廩峰は、南岳衡山の一峰である。中国の検索エンジン百度の「百度百科」の衡山項目に、
  ・衡山山势雄伟,绵延八百公里,有七十二峰,其中以祝融、天柱、芙蓉、紫盖、石禀五座最有名。
とあるように、南岳衡山を代表する峰の一つである。

○別に、「百度百科」の『石廪(衡山五峰之一)』項目には、次のように載せる。

      石廪(衡山五峰之一)
   衡山五峰之一。因形似仓廪而得名。 唐 韩愈 《谒衡岳庙遂宿岳寺题门楼》诗:“ 紫盖 连延接 天
  柱 , 石廪 腾掷堆 祝融。” 宋 乐史 《太平寰宇记·江南道十二·湘潭县》:“ 衡山 石廪峰 最高,
  巨木千寻,蛟井连属。”石廪,生于明正癸酉七月初九日亥时,卒缺,石佾三子,字邦镇,号絅斋,
  系宿松石姓始祖兴宗公下九世裔孙,明嘉靖选贡,嘉靖四十年(1561)授江西赣州府安远知县,致仕
  后,倡修四修宗谱。祀安远名宦祠,载通志、郡志、邑志宦迹传。据《安远县志》记载:此年(1561)
  广东饶平张琏一股,流入兴国、万安、泰和等县,杀江西副使汪一中、执参政王应时等。新抚陆稳遣石
  廪率黄乡、叶槐等逐之出境。《赣州府志》则这样评价石廪:庄严端介,人不敢干以私。惩奸、剔弊、
  吏畏、民怀。甫一期,遭谗而去,士庶遮道扳留。
  http://baike.baidu.com/link?url=hbk-5NWK2LbtR9BmS-uOiZRoOe33ompxmUhjVWxNjpw_J_-aLIRl9VWyT0E4FPy63bv858Yu87Q61N4W6DTYKq

○南岳衡山詩詞を検索していたら、宋代畢田「石廩峰」詩と言うのを見付けた。畢田は、「百度百科」にも、その項目が無い。皆目、どういう詩人であるか、判らない。

○畢田「石廩峰」詩を読むと、なかなかの佳詩である。南岳衡山を代表する文学の一つであると判断し、案内しておく。

  【原文】
      石廩峰
       畢田
    時雨聞開合
    年秋識倹豊
    新陳四時雪
    啓閉一天風

  【書き下し文】
      石廩峰
       畢田
    時に雨の開合するを聞き、
    年に秋の倹豊なるを識る。
    新陳、四時の雪、
    一天風の啓閉す。

  【我が儘勝手な私訳】
    石廩峰では年の初めに、その年の雨の量を占うことによって、
    その年の豊作不作を知ることが出来る。
    石廩峰には年中、新旧の雪が降り積もり、
    天からの風が吹いたり吹き止んだりしている。

○畢田「石廩峰」詩は、五言絶句だから、僅か二十字である。しかし、その表現内容は、極めて広大であるし、的確に南岳衡山の雰囲気をよく表現しているのに驚く。南岳衡山に相応しい文学であると思う。

○畢田「石廩峰」詩の表現は、極めて平易なものとなっている。それでいて、気持ち良い。なかなかこういう詩も珍しい。誰でも書けそうで、誰にも書けない。そういう詩が畢田「石廩峰」詩なのではないか。

○甚だ、畢田がどういう詩人であったか、気になって仕方が無い。今のところ、調べようも無い。今度中国を訪れたら、李さんに聞いてみたい。

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