○大和三山の故郷が南九州に存在する。奈良県に存在する大和三山はレプリカであって、真実の大和三山は別に存在する。そういうことを、ブログ「邪馬台国三山」として綴ってきた。
○大和国である奈良県橿原市には大和三山が存在する。
・畝傍山(199.2m)
・香具山(152.4m)
・耳成山(139.7m)
○その大和三山について、もっとも詳しいのは「万葉集」である。私見によれば、「万葉集」には香具山が十四回、畝傍山が六回、耳成山が三回記録されている。その全記録については、既に、以下のブログで案内済みである。
・書庫「大和三山」:ブログ『万葉集が記録する大和三山』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/35107837.html
○その大和三山に最初に登ったのは、平成4年3月28日のことであった。今からもう23年も昔の話である。当時、既に南九州に真実の大和三山が存在するであろうことは予測出来ていた。その後しばらくして、真実の大和三山は次のようになることを理解した。
・畝傍山=霧島山(1700叩
・香具山=桜島山(1117叩
・耳成山=開聞岳(924叩
○しかし、大和三山が二つも存在するのでは、話するのも難しく、混乱するといけない。それで大和国の大和三山をそのまま大和三山とし、真実の大和三山の方を邪馬台国三山と命名することとした。その理由は、真実の大和三山の存在するところが「三国志」が記録する邪馬台国であると理解したからである。
○「三国志」を読むことはなかなか難しい。どれ程難しいかと言うと、江戸時代の新井白石や本居宣長たちから始まって、現代まで多くの方が「三国志」を読んで、邪馬台国が何処かを規定なさっているけれども、それらを検証してみれば判ることだが、これまで誰も満足に「三国志」が読めていない。それ程、「三国志」を読むことは難しい。
○書名だから一応「三国志」と書いたが、その中で倭国に関する部分は『魏志倭人伝』と通称されている。『魏志倭人伝』の全字数は、わずか1984字だから、5分か10分もあれば通読出来る。そんなものは誰だって読めるだろうと、誰もが考える。しかし、これまで誰も読めていないのが真実である。
○その証拠に、『魏志倭人伝』の主題は倭国三十国の全貌を明らかにすることにあるのだが、そういう『魏志倭人伝』の主題さえ、これまで提示されたことがない。因みに、『魏志倭人伝』の主題は次のように案内出来る。
「倭国三十国の全貌」
【渡海三国】
・狗邪韓国・対馬国・壱岐国
【北九州四国】
・末廬国・伊都国・奴国・不弥国
【中九州二十国】
・斯馬国・巳百支国・伊邪国・都支国・邇奴国・好古都国・不呼国
・姐奴国・対蘇国・蘇奴国・呼邑国・華奴蘇奴国・鬼国・為吾国・
・鬼奴国・邪馬国・躬臣国・巴利国・支惟国・烏奴国・(奴国)
【南九州三国】
・投馬国・邪馬台国・狗奴国
○邪馬台国には大和三山が存在する。邪馬台国は出雲神の領知する国である。卑弥呼の鬼道は仏教である。そういうことをブログ「邪馬台国三山」で案内したつもりである。邪馬台国を代表する風景が邪馬台国三山なのである。
○併せて、狗奴国についても、必要に応じて何回か触れた。
・書庫「邪馬台国三山」:ブログ『邪馬台国と狗奴国』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/39445483.html
・書庫「邪馬台国三山」:ブログ『邪馬台国三山と神代三山陵』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/39464878.html
・書庫「邪馬台国三山」:ブログ『天皇家の故郷狗奴国』
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/39478349.html
○別に、本ブログでは狗奴国について書庫を設けて書いている。邪馬台国と狗奴国はそれ程密接な関係があって、狗奴国を抜きに邪馬台国は語れない。
・書庫「神代三山陵の研究」:16個のブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/folder/144322.html?m=l&p=1
・書庫「狗奴国・救仁国の風景」:44個のブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/folder/1203721.html?m=l&p=1
●南九州三国のうち、邪馬台国と狗奴国については、これまで述べて来た通りだが、意外に投馬国について言及することは少なかった。投馬国がどんな国家であったかは頗る気になることろである。
●後世、日向国は薩摩国・大隅国・日向国に分かれている。もともと日向国の中枢は薩摩国だったと思われるのに、国名は日向国が継承している。そういうことも含めて投馬国について考えてみたい。
●さいわい、2015年2月6日から、宮崎日日新聞文化欄で、「追跡:古代ヒムカ:西都原の長(オサ)」と言う特集記事が始まった。月・木曜日に連載されると言う。これまで3月5日までで8回連載されている。
●投馬国を考える上で、宮崎日日新聞の特集記事「追跡:古代ヒムカ:西都原の長(オサ)」は、格好の材料になる。これをもとに投馬国がどんな国家であったかを探ってみたい。
●邪馬台国・狗奴国・投馬国の南九州三国が古代日本を牽引したことは間違いない。その割には、投馬国の影はあまりに薄い。邪馬台国が大和国へと変容し、狗奴国が天皇家の故郷であったのに対して、投馬国が果たしてどんな国家であったかは、甚だ気になるところである。
●どれくらい追求出来るかは、覚束ない気もするけれども、古代日本を考える上で、投馬国は避けて通れない問題である。宮崎日日新聞の特集記事「追跡:古代ヒムカ:西都原の長(オサ)」に期待しながら、考えて行きたい。