岑参:蜀葵花歌
○崔致遠の詩を案内しているところだが、前回、崔致遠の『蜀葵花』詩を紹介した際、いろいろ調べていたところ、崔致遠の『蜀葵花』詩に先行する作品に、岑参の『蜀葵花歌』があることを知った。読んでみると、なかなかの佳歌である。案内しないのも実に勿体ない話なので、附則として、ここに載せておきたい。 【原文】 蜀葵花歌 岑参 昨日一花開 今日一花開...
View Article2015年初登山:高千穂峰
○2015年を迎え、その冒頭では、何かお目出度い話でも書きたい。そう思って、書庫「邪馬台国三山」を開設し、邪馬台国がどんな国であったかを明らかにしようと思った。何しろ、日本創生期の時代の話であるから、年頭に相応しいのではないか。...
View Article崔致遠:夢中作
○崔致遠の詩を案内している。これまで、『酬楊贍秀才送別』詩、『秋夜雨中』詩、『江南女』詩、『寓興』詩、『古意』詩、『蜀葵花』詩と紹介してきたが、今回案内するのは、崔致遠の『夢中作』詩である。 【原文】 夢中作 崔致遠 糞墻師有誡 経笥我無貪 乱世成何事 唯添七不堪 【書き下し文】 夢中作 崔致遠...
View Article崔致遠:智異山花開洞
○長々と崔致遠の詩を案内している。これまで、『酬楊贍秀才送別』詩、『秋夜雨中』詩、『江南女』詩、『寓興』詩、『古意』詩、『蜀葵花』詩、『夢中作』詩と紹介し、今回案内するのは、崔致遠の『智異山花開洞』詩である。...
View Article「万葉集」が描く邪馬台国三山
○「万葉集」の成立は、759年以降とされる。それは、「万葉集」最後の和歌が天平宝字三年(759年)となっていることに基づくものである。 三年春正月一日に、因幡国に庁して、 饗を国郡の司等に賜ふ宴の歌一首 新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事 右の一首、守大伴宿禰家持作る。...
View Article2015年1月14日の「天声人語」
○昨日、崔致遠の『夢中作』詩を読んでいて、詩人崔致遠の崇高な世界を楽しんでいた。折しも、フランスでテロが発生し、それに抗議する大規模なデモの様子をマスコミが伝えているのを見た。 ○そのデモの様子を見ながら、今回のテロがどういう理由で発生したかを考えれば、どう考えても、非はフランス人にあると言うしかない。...
View Article出雲神と邪馬台国
○大和国である奈良県を訪れると判ることだが、大和国には天皇を祀る古い神社がほとんど存在しない。神武天皇を祀る橿原神宮があるではないかと指摘されるかも知れないが、橿原神宮が出来たのは明治時代のことであるから、橿原神宮は決して古い神社ではない。...
View Article2015年:開聞岳登山
○今年の初登山は、2015年正月9日に、霧島山の高千穂峰に登って来た。 ・書庫「邪馬台国三山」:ブログ『2015年初登山:高千穂峰』 http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/39364430.html ○毎年、1月2月に開聞岳に登るのを恒例としている。ブログで確認すると、昨年は2月12日に登っていた。 ・書庫「開聞岳に登る」:ブログ『開聞岳に登る』...
View Article邪馬台国と大和朝廷
○邪馬台国と大和朝廷とはどういう関係にあるのか。それとも同じものなのだろうか。当然、誰もが問題にすることである。結論から言うと、それは同じものだと言えるし、別物とも言える。そういう複雑な関係が邪馬台国と大和朝廷との間にはある。...
View Article陳寿の倭国観
○前回、 邪馬台国にしたところで同じである。一介の遺跡や遺物から邪馬台国を類推することほど、無駄な 話は無い。まずは中国へ出掛け、中国から日本を眺めてみることだろう。中国から見る日本は、日本 で見る日本とはまた違うものがある。三世紀に陳寿が「三国志」『魏志倭人伝』で何を書こうとした のか。「三国志」『魏志倭人伝』は中国で読まない限り、本当のものは見えて来ない。会稽も寧波も...
View Article倭国が百越の一つであること
○前回、『陳寿の倭国観』と題して、「魏志倭人伝」の主題の話をした。「魏志倭人伝」の主題が倭国三十国の案内にあることは、間違いない。それは、次のようになるとも、紹介した。 【渡海三国】 ・狗邪韓国・対馬国・壱岐国 【北九州四国】 ・末廬国・伊都国・奴国・不弥国 【中九州二十国】 ・斯馬国・巳百支国・伊邪国・都支国・邇奴国・好古都国・不呼国...
View Article三世紀の中国と日本との交流
○1984字の「魏志倭人伝」を読んで、上段556字から「魏志倭人伝」の主題を導き出し、中段827字から「魏志倭人伝」の裏主題を案内して来た。残りの下段601字には何か書かれているか。今回は、そのことについて述べてみたい。 ○最初に、原文から案内しておきたい。 【下段】 景初二年六月、倭女王遣大夫難升米等詣郡、求詣天子朝獻。太守劉夏遣吏將送詣京都。其年十二月、...
View Article卑弥呼の肖像
○卑弥呼の肖像を描くのに必要なのは、何と言っても、「魏志倭人伝」の中に記録されている倭國女王卑彌呼の姿であろう。その全てを羅列すると、以下のようになるのではないか。 ・東南陸行五百里、到伊都國。官曰爾支、副曰泄謨觚、柄渠觚。有千餘戸。世有王、皆統屬女王國。 ・南至邪馬壹國。女王之所都、水行十日、陸行一月。 ・自女王國以北、其戸數道里可得略載、其餘旁國遠絶、不可得詳。...
View Article邪馬台国三山の遙拝所
○大和三山が存在するのは、奈良県橿原市である。出掛けてみると判るのだが、その山は極めて低い。 畝傍山(199、2叩 香具山(152、4叩 耳成山(139、2叩 ○それなのに、大和三山と言う呼称は、何か違和感を覚える。大和三山の名称が現すものは、大和国を代表するような壮大な山容を誇る山でなくてはなるまい。どう考えても、奈良県の大和三山は貧弱である。...
View Article神代三山陵の先坣僑位
○邪馬台国三山のレプリカ、大和三山が大和国に存在するように、大和国には神代三山陵のレプリカも存在する。そんな話は聞いたことが無いとおっしゃるかも知れない。しかし、間違いなく、大和国には神代三山陵のレプリカが存在する。今回は、その話をしたい。...
View Article泣澤女神の涙
○これまで大和三山には六回登山したし、それ以外に数回、大和三山周辺を探索しているから、大和三山へはこれまで十回以上訪れている。大和三山の中で、最も目立たない山が香具山である。...
View Article海の道標:耳成山
○これまで、畝傍山について、 ・畝傍山:天孫降臨の世界山 ・畝傍山が天孫降臨の世界山であること ・畝傍山と神武天皇 と書き、香具山について、 ・鹿児島はなぜ鹿児島と言う? ・天降付く天の香具山 ・香具山に坐す神 ・泣澤女神の涙 と続けてきた。これで畝傍山や香具山について、十分述べ尽くしているわけでは無いけれども、今回から耳成山の話をして、先に続けたい。...
View Article邪馬台国三山の先坣僑位
○「万葉集」では、畝傍山は『玉襷 畝傍の山』と言い表し、香具山は『天降り付く 天の香具山』と表現している。それでは、耳成山はどのように言い表されているのであろうか。 碧媾鹸一 13) 中大兄の三山の歌一首 中大兄三山歌一首 香具山は 畝傍雄々しと 高山波 雲根火雄男志等 耳成と 相争ひき 耳梨与 相諍競伎 神代より...
View Article枚聞の耳成山
○前回、「邪馬台国三山の先坣僑位」と題して、奈良県の大和三山、 ・畝傍山(199、2叩 ・香具山(152、4叩 ・耳成山(139、2叩 が、邪馬台国三山、 ・霧島山(1700叩 ・桜島山(1111叩 ・開聞岳( 924叩 の先坣僑位であることを案内した。...
View Article薩摩国一宮:枚聞神社
○神様にも流行り廃りがあると言うと、怒られるかも知れない。現在の一宮は11世紀から12世紀頃の成立とされるから、その成立時期は随分遅い。しかし、諸国の神々を考える上で、一宮は参考になる。 ○もっとも、国に拠り、時代に拠り、各国の一宮成立事情は様々であって、各国の一宮をまとめて一括りに考えることは危険である。ここでは、薩摩国一宮を考えてみたい。...
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