楊広:飲馬長城窟行
○表題には、「楊広:飲馬長城窟行」と掲げたが、中国では、「飲馬長城窟行」自体が詩題となっていて、漢樂府詩の「飲馬長城窟行」を始め、陳琳詩作「飲馬長城窟行」、陸機詩作 「飲馬長城窟行」など、多くの「飲馬長城窟行」詩が存在する。...
View Article楊広:野望
○隋の煬帝、楊広の作品を、「江都宮樂歌」、「春江花月夜・其二」、「江陵女歌」、「飲馬長城窟行」と続けているが、今回は「野望」を案内したい。 【原文】 野望 楊広 寒鴉飛數點 流水繞孤村 斜陽欲落處 一望黯消魂 【書き下し文】 野望 楊広 寒鴉の數點が飛び、 流水は孤村を繞る。...
View Article楊広:夏日臨江
○中国の揚州、大明寺の売店で購入した「揚州詩咏」(李保華著)が案内する隋の煬帝の作品は、『江都宮楽歌』一首のみである。しかし、中国の検索エンジン百度の「百度百科」が案内する『楊広(隋朝第二位皇帝)』項目に「个人作品」があって、そこには以下の作品が紹介されている。 【诗歌欣赏】 ・江陵女歌 ・春江花月夜 ・野望 ・饮马长城窟...
View Article楊広:幸江都詩
○楊広の「幸江都詩」は、ある意味、凄まじい詩である。 【原文】 幸江都詩 楊広 求歸不得去 真成遭固春 鳥聲爭勸酒 梅花笑殺人 【書き下し文】 江都に幸するの詩 楊広 歸るを求むるに、去るを得ず、 真に固より春の成るに遭ふ。 鳥の聲は爭ひて酒を勸め、 梅の花は笑ひて人を殺す。...
View Article隋煬帝:楊広
○本ブログでは、これまで、隋の煬帝、楊広の作品を、 ―婢床峽醋襦β彊 江都宮樂歌 春江花月夜・其二 す称予 グ歪江觀行 μ酲 夏日臨江 ┨江都詩 と続けて来た。およそ、詩人楊広の作風がどんなものであるかくらいは、案内できたのではないか。...
View Article李益:汴河曲
○前回の最後に、 ●前に、揚州文学を彩る詩人として、次のように案内した。 「揚州詩咏」(李保華著)が案内するように、やはり、揚州文学の粋は、杜牧であり、欧陽脩・ 王安石・蘇軾であり、王士禎なのではないか。それ程、豊かな文学が揚州には存在する。 ●しかし、よくよく「揚州詩咏」(李保華著)を読むと、その中に詩人楊広を加える必要性がある。...
View Article皮日休:汴河懷古二首
○前回、「揚州詩咏」(李保華著)から、李益の『汴河曲』詩を案内した。今回紹介するのは、皮日休の『汴河懷古二首』詩である。李益(約750~830)が中唐の詩人だったのに対し、皮日休(約838~883)は晩唐の詩人である。 【原文】 汴河懷古二首【其一】 皮日休 萬艘龍舸絲間 載到揚州盡不還 應是天教開汴水 一千餘里地無山...
View Article劉長卿:春草宮懐古
○李益の『汴河曲』詩や皮日休の『汴河懷古二首』詩の前に、劉長卿の「春草宮懐古」詩が成立している。順序が逆になったが、今回案内するのは、劉長卿の「春草宮懐古」詩である。 【原文】 春草宮懐古 劉長卿 君王不可見 芳草舊宮春 猶帶羅裠色 青青向楚人 【書き下し文】 春草宮懐古 劉長卿...
View Article賈島:尋人不遇
○前回、劉長卿の「春草宮懐古」詩を紹介したが、 隋の煬帝が揚州に建設したのは春草宮だけではない。迷楼もまた揚州では有名な建物であった。その迷楼を詠った詩に、賈島の「尋人不遇」詩がある。 【原文】 尋人不遇 賈島 聞説到揚州 吹簫有舊游 人來多不見 莫是上迷樓 【書き下し文】 人を尋ぬるに遇はず 賈島...
View Article李商隱:隋宮七言絶句
○「揚州詩咏」(李保華著)は、李商隱の『隋宮七言律詩』を載せるけれども、李商隱には、『隋宮七言律詩』とともに、『隋宮七言絶句』が存在する。まず、『隋宮七言絶句』を案内したい。 【原文】 隋宮 李商隱 乘興南游不戒嚴 九重誰省諫書函 春風舉國裁宮錦 半作障泥半作帆 【書き下し文】 隋宮 李商隱...
View Article李商隱:隋宮七言律詩
○前回の李商隱『隋宮七言絶句』詩に引き続き、今回は『隋宮七言律詩』を案内する。 【原文】 隋宮 李商隱 紫泉宮殿鎖煙霞 欲取蕪城作帝家 玉璽不縁歸日角 錦帆應是到天涯 於今腐草無螢火 終古垂楊有暮鴉 地下若逢陳後主 豈宜重問後庭花 【書き下し文】 隋宮 李商隱...
View Article陳恭尹:隋宮
○李商隱の『隋宮七言絶句』、『隋宮七言律詩』と紹介してきた。中国の検索エンジン百度の「百度百科」には『隋宮』項目として、 ‥眤緲隐七言绝句 唐代李商隐七言律诗 清代陈恭尹七言律诗 の三項目を掲載している。「揚州詩咏」(李保華著)も、もちろん、陳恭尹の『隋宮』を清代に載せている。ここで、李商隱の作品に続けて、陳恭尹の『隋宮』も案内しておきたい。 【原文】 隋宮...
View Article晏殊:浣溪沙・一曲新詞酒一杯
○「揚州詩咏」(李保華著)が宋代の冒頭に掲げている作品が晏殊の「浣溪沙」詞である。「揚州詩咏」が、『晏殊作の浣溪沙詞』と記載するほど、晏殊の『浣溪沙・一曲新詞酒一杯』詞は、浣溪沙として著名な詞であることが判る。 ○本来、『浣溪沙』は詞名である。中国の検索エンジン百度の「百度百科」が案内する『浣溪沙』は、次の通り。 浣溪沙...
View Article張祜:縱游淮南
○「揚州詩咏」(李保華著)を読んで、揚州文学を紹介している。前回は、晏殊の「浣溪沙・一曲新詞酒一杯」を案内した。時代が前後するけれども、今回案内するのは、張祜「縱游淮南」詩である。 【原文】 縱游淮南 張祜 十里長街市井連 月明橋上看神仙 人生只合揚州死 禪智山光好墓田 【書き下し文】 淮南を縱游す...
View Article蘇轍:揚州五詠・九曲池
○「揚州詩咏」(李保華著)には、ただ、蘇轍の「九曲池」とのみ載せるが、実際は「揚州五詠・九曲池」として組詩である。その中で、「九曲池」は冒頭詩となっている。 《扬州五咏 九曲池》 嵇老清弹怨广陵,隋家水调继哀音。 可怜九曲遗声尽,惟有一池春水深。 凤阙萧条荒草外,龙舟相像绿杨阴。 都人似有兴亡恨,每到残春一度寻。 《扬州五咏 平山堂〈欧阳永叔所建。〉》...
View Article王:九曲池
○前回、蘇轍の「九曲池」詩を案内した。しかし、中国の検索エンジン百度の「百度百科」で『九曲池』を検索すると、王の「九曲池」詩が案内されて、蘇轍の「九曲池」詩は掲載されていない。 九曲池 《九曲池》是 宋 代诗人 王 所作诗词之一。 【诗词正文】 越调隋家曲,当年亦九成。 哀音已亡国,废诏尚留名。 仪凤终沉影,鸣蛙祇沸声。...
View Article白居易:長相思
○「揚州詩咏」(李保華著)には、白居易の作品として、「与夢得同登栖霊塔」詩と、「長相思」詞とを載せる。「与夢得同登栖霊塔」詩は、栖霊塔の連作を案内する際に、案内済みである。 ・書庫「痩西湖・个園」:ブログ『与夢得同登栖霊塔』 http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/39168079.html ○別に、本ブログでは、白居易の「自詠」詩も、案内している。...
View Article賀鑄:晩雲高・太平時
○「揚州詩咏」(李保華著)の、宋代に、賀鑄『晩雲高・太平時』詞を載せる。 【原文】 晩雲高 賀鑄 秋盡江南葉未凋,晩雲高。 青山隱隱水迢迢,接亭皋。 二十四橋明月夜,弭蘭橈。 玉人何處教吹簫,可憐宵。 【書き下し文】 晩雲高 賀鑄 秋は江南に盡き、葉は未だ凋ならず、晚れの雲は高し。...
View Article賀鑄:夢江南·九曲池頭三月三
○前回、賀鑄の『晩雲高・太平時』詞を案内した。その賀鑄に『夢江南·九曲池頭三月三』詞がある。中国の検索エンジン百度の「百度百科」が案内する『夢江南·九曲池頭三月三』は、次の通り。 梦江南·九曲池头三月三 九曲池头三月三,柳毵毵。香尘扑马喷金衔,涴春衫。 苦笋鲥鱼乡味美,梦江南,阊门烟水晚风恬,落归帆。 【词牌】...
View Article陸游:寄題揚州九曲池
○これまで、揚州九曲池に関して、 ・書庫「痩西湖・个園」:ブログ『蘇轍:揚州五詠・九曲池』 http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/39267555.html ・書庫「痩西湖・个園」:ブログ『王:九曲池』 http://blogs.yahoo.co.jp/yan1123jp/39269575.html...
View Article